Q5-5 PCT出願のメリット・デメリットとは?

A5-5
PCT出願は複数の国に出願する場合は負担を大きく軽減できますが、ごく少数の場合は直接出願する方がPCT出願よりコストが少なく済む場合があります。

PCT出願を利用した方が多くの国に一度に出願できて便利?

PCT出願(PCT:特許協力条約を利用した出願)は日本の特許庁に国際出願書類を1通出すだけで、世界の主要な国のほとんどに対して出願日の確保が出来るので、時間的にも経済的にも負担は少ないと言えます。また、PCT出願の場合、国際調査や国際予備調査など独自の制度を利用することも出来るので非常に便利です。しかしながら、必ずしもすべての場合で、PCT国際出願をした方が良いかというと、そういうわけでもありません。審査も各国毎に行われます。場合によっては権利を得たい国に直接出願した方がPCT出願よりも便利な場合もあります。

PCT国際出願のメリット

  • 1通のPCT国際特許出願書類を提出することで、世界の主要な国のほとんどに対して出願した効果を取得できます。
  • PCTの出願書類は日本の特許庁の場合、日本語もしくは英語でよい。
  • 直接出願に比べて、PCT出願の書類は少ないので、権利を獲得したい国が多いほど費用を安くすることができます。
  • PCT出願独自の制度である国際調査報告によって権利化の可能性を知ることができます。
  • 移行期間が30ヶ月と長いため、早く出願した後に自分が必要だと思う国へ移行手続をすすめていくことが出来るので、PCT出願では効率的な権利の登録が可能です。
  • PCT国際出願のデメリット

    権利を獲得したい国が少ない場合は、直接出願の方がPCT出願より費用が安い場合があります。

  • 台湾
  • タイ
  • アルゼンチン
  • などのPCT非加盟国での特許は取得できないので、個別に直接出願を行わなければなりません。

    PCT出願の権利期間(存続期間)とは?

    PCT出願によって取得出来た特許権の権利期間はそれぞれの国の法で定められた権利期間に基づきます。アメリカの権利期間ならば20年、中国の権利期間ならば特許は20年、実用新案10年、インドの権利期間ならば14年と国によって様々です。

    参考:各国の存続期間

    ※質問があるものを中心に記載しています。

  • アメリカ合衆国:出願日より20年間
  • アラブ首長国連邦:出願日より20年間
  • アルゼンチン:出願日より20年間
  • インド:出願日より20年間
  • インドネシア:出願日より20年間
  • エジプト:出願日より20年間
  • オーストラリア:完全明細書提出日より20年間
  • カナダ:出願日より20年間
  • ギリシャ:出願日の翌日より20年間
  • シンガポール:出願日より20年間
  • スイス:出願日より20年間
  • タイ:出願日より20年間
  • チリ:特許日より15年間
  • ドイツ:出願日の翌日より20年間
  • ニュージーランド:完全明細書提出日より20年間
  • バングラデシュ出願日より16年間
  • フィリピン:出願日より20年間
  • ブラジル:出願日より20年間
  • ロシア:出願日より20年間
  • 香港:出願日より20年間
  • 台湾:出願日より20年間
  • 韓国:出願日より20年間
  • 中華人民共和国:出願日より20年間
    参考:特許庁;各国産業財産権法概要一覧表

  • Posted at 2008-8-4

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