特許出願から特許権登録までの流れと各費用

特許権の取得

特許料納付、設定登録

  • 特許権を取得するために必要な料金納付であり、特許権という独占排他権を占有するための一種の税金と考えられる(第1年から第3年分の年金額を一括納付に相当)。
  • 印紙代を要する。
    出願審査請求が平成16年4月1日より前に行われた場合
    (13,000円+請求項数×1,100円)×3
    出願審査請求が平成16年4月1日以後に行われた場合
    (2,600円+請求項数×200円)×3
  • 特許料納付には弁理士費用を要するのが一般的
  • 特許料納付によって、特許権の設定登録が行われ(特許権の発生)、 特許された発明を広く一般に公表するために特許公報が発行され、 特許登録されたことを示す特許証が出願人に送付される。
  • 特許権の存続期間は、特許出願日から原則20年間である。
  • 特許権の設定登録日から4年後も特許権を維持する場合は、その前年までに、毎年特許料(特許権維持のための年金)を支払う必要がある(数年分まとめて納付する一括納付も可)。
  • 医薬、農薬などにおいては、最長5年間の存続期間延長の可能性あり。
  • 年金を支払わなかったときは、その後、特許権が自動的に消滅する。

拒絶査定不服審判の請求

審査官の行った拒絶査定に対して不服の審判を請求することにより、再度特許権取得の可能性を追求することができる。

  • 経験豊富な複数名の審判官による合議制によって、特許することの是非について審理される(再審理と理解すればよく、審査から数えて2審目の審理に相当する)。
  • 重要な発明について請求するのが一般的。
  • 拒絶査定不服審判の請求をしないと拒絶査定が確定する(特許権の取得断念)。
  • 弁理士費用を要するが、かなり高額になるので注意。
    拒絶査定となったものを覆す必要があることから、出願費用よりも相当に高額であるのが一般的。
  • 印紙代もかなり高額となる。
    49,500円+請求項数×5,500円

前置審査(特許制度特有の制度)

  • 拒絶査定不服の審判請求から所定期間内に、「特許請求の範囲」、「明細書」等を補正する補正書を提出した場合は、(拒絶査定を行った元の)審査官による再度の審査が行われ、この審査官による再度の審査を前置審査という。
  • 前置審査の制度は、補正により特許OKとなる可能性が高くなるという経験則から、補正があったときは、出願内容を既によく知っている元の審査官により再度審査させた方が効率的なために設けられている制度である。
  • 前置審査の結果(補正書を検討した結果となる)、拒絶理由が解消されたならば、特許査定となる(審判官による審理に入らないでそのまま審判が終了となる)。
  • 前置審査の結果、依然として特許不可のときは、審判官による審理へと移行される。
  • 審判の結果は、「特許審決」(特許査定に相当)と「拒絶審決」(拒絶査定に相当)であるが、前置審査の関係で「特許査定」となる場合もあることに注意。

特許審決

審判官による審理の結果、特許OKという審判官の最終判断結果である。

  • 特許料納付へ移行される(特許料納付で特許権発生)。
  • 弁理士費用として成功報酬(謝金)を要するのが一般的である。
    拒絶査定不服審判請求時の費用と同程度の金額が一般的。(前置審査の結果としての特許査定のときも同じ金額とされるのが一般的)。

拒絶審決

審判官による審理の結果、特許不可という審判官の最終判断結果である。

  • そのまま放置すれば、拒絶査定が確定して、特許権取得は不可能となる。
  • 審決取消訴訟を提起することで、再度特許権取得の可能性を追求することができる(審決取消訴訟の説明参照)。

審決取消訴訟

審判官の行った拒絶審決を取り消すという判決(特許すべきという判決に相当)を得るための裁判事件で、再度特許権取得の可能性を追求することができる。

  • 知的財産関係の事件について専門に判断する知的財産高等裁判所への出訴となる。
  • 裁判官の合議制によって、拒絶審決の是非(特許不可とした審判官の判断の是非)について審理される(再審理と理解すればよく、審査から数えて3審目の審理に相当する)。
  • 重要な発明について出訴するのが一般的。
  • 出訴しないと拒絶審決が確定する(特許権の取得断念)。
  • 裁判であり、しかも拒絶審決を覆す必要があるので、相当に高額の代理人費用を要する。
  • 裁判ではあるが、代理人は、弁護士でも弁理士でもいずれもOKである。事件の内容が、特許の是非を争うという弁理士の専門領域の分野となるので、弁理士が代理人となることが多い(一般的)。

上告

最高裁判所への出訴である。

  • 特許権取得を目指す最終の機会となる(審査から数えて4番目の審理となる)。
  • 最高裁は法律審なので、上告理由も限られる。

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